コリン・キャントウェルさん、ラルフ・マクォーリーさんの名前が出てこなかった話

出見鳥です。

今日の稲城は雨です。いよいよ梅雨ですかね。

さて、前回はSUR-RON Lightbee Xを3Dデータにして、その上に大河原先生のデザインされたものをくっつけていくところまでご紹介しました。

で、実はまだそこから進めてないんですよ(涙)

この次の工程は例の謎役員さんも交えたミーティングで決めないといけないんですが、なかなかお時間いただけなくて。

なので、今日はちょっと開発報告はお休みして、別の話題です。

そもそも何故シマンアツクルは「本当に乗れる大河原メカ」の開発に乗り出したのか、その理由をお話ししますね。

皆さんもご存知の通り、大河原邦男先生といえば日本を代表する、というよりは世界的なメカデザイナーです。他にも加藤直之先生とか、宮武一貴先生、永野護先生、カトキハジメ先生などなど、日本にはまさに綺羅星のごとく輝くメカデザイナーの先生方がいらっしゃいます。

(加藤直之先生といえばやはり銀英伝の宇宙戦艦のデザインですよね。ファイエル!!)

でも、「メカデザイナー」という職種って、実は日本特有なんですよ。

私もシマンアツクルに転職してから知ったんですけど、外国だとSFメカのデザインを専門にする人ってほとんどいないか、いたとしても名前が表に出づらいんですね。

例えばスターウォーズのメカデザイナーって言われて誰かの名前がパッと出てきますか?

すいません、私も出なかったです。これ、シマンアツクルに転職するときに私も聞かれたやつです。

役員さん「君、スター・デストロイヤーのデザイナーって知ってる?」
出見鳥「……知らないです」
役員さん「Xウイングファイターのデザイナーは?」
出見鳥「……わからないです」
役員さん「R2D2のデザイナーは?」
出見鳥「わからないです」

知らないですよね。あれだけ有名なメカなのに。

答えは、「はっきりしない」んですよ。もちろん色々と研究されていて、元になった絵を描いたのはこの人だということはわかってるんです。

スター・デストロイヤーとかXウイングはコリン・キャントウェルさん。

公式サイトはこちら

インスタグラムも

R2D2とC3POとダース・ベイダーはラルフ・マクォーリーさん。

ただ、お二人ともどちらかというとイメージボードを描くという形で「スターウォーズ」に参加された方であって、大河原先生みたいに詳しいデザイン画を描かれたわけではないみたいなんです。

エイリアンをデザインしたギーガーさんもそうですよね。キャントウェルさんやマクォーリーさん、ギーガーさん。みなさん、お仕事は「SFアーティスト」なんです。絵を描くのがメインなんですね。

ところが日本には、細い部品や変形ギミックみたいなものまで含めて詳細な設定資料を作る「メカデザイナー」という専門職の方々がいる。そして大河原メカ、河森メカ、永野メカというように、見る人が見れば誰がデザインしたのかまでわかってしまう。これは凄いことなんだよと言われました。

目から鱗が落ちましたね。

そんな日本の財産であるメカデザイナーの先生方のデザインを、インダストリアルデザインの世界に持ち込もうじゃないかと言われた瞬間、やりますと答えてしまったんですよ。その第一弾が「本当に乗れる大河原メカ」なんです。

長くなりましたので、今日は一旦この辺で。

来週こそウェブミーティング開催出来ると良いなあ。

開催出来るのか? 俺に?

出見鳥

有限会社シマンアツクルの新製品開発担当です

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